物流になぜ E I Q 法か。
・ 物流
現在、物流は、ロジスティクスやサプライ・チエィンと同じように材料供給から最終顧客までの流れという概念で用いられている。
しかし、生産物流と販売物流の流れはでは、その特性が大きく違うので,それらをすべて同じように考えることは問題である。生産物流と販売物流は、一つのサプライチエィンの流れの中にあっても、それぞれ特性が大きく違うので特性に合った考え方をする必要がある。
・ 生産物流と販売物流の特性の違い。
生産物流と販売物流の特性の大きな相違点は、
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生産物流
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販売物流
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生産性重視
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顧客サービスを重視する。
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物流量が平均化されている。
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物流量の波動が大きい。
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作業がスケジュール化されている。
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スケジュール化が難しい。
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多数制約条件したのシステムである。
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少数制約条件下のシステムである。
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・ 物流システム
生産物流、販売物流を含めて、材料供給から最終顧客までの流れとして考えると、物流システムは最終顧客までを考えているので、全体としては販売物流の特性でありその中で生産物流の特性が違っていると言える。したがって、物流システムを考えるときは、生産物流を一つのブラックボックスとして考えて全体のシステムを考える方が間違いが少ない。
しかし、サプライ・チエィン時代は、生産物流もブラックス・ボックスではいられない時代であるということができ、これは、生産物流の考え方に変化を要求しているとも言える。
・ 物流システムの特性
1 物流システムは複雑単純システム
物流システムはものを動かすだけの Low Technology で簡単のようであるが、複雑で難しい Complicated Low technology である。
2 物流システムは多数制約条件下のシステム
物流システムは多数制約条件下の複雑系システムであって、条件により多数の正解があるばかりでなく、条件により、正解が不正解に、不正解が正解になることもある。
3 物流システムの特性はカオスでフラクタル
物流システムは多数制約条件下のシステムなので、千差万別の特性を持つカオス(混沌)の特性と言えるが、フラクタル性(自己相似性)をもっている。
4 二律背反(Trade Off)
物流システムは多数制約条件下のシステムのために相反する条件も多く、あちら立てればこちら立たずの二律背反システムである。
5 物流システムは決断システムである。(Decison Making System)
物流システムは条件により多数の正解があるために、どのような条件のもとに、どの案を選定するかの決断を要する。自動化すれば設備費がかかる。どこまで投資すればよいか。在庫を全部置けば、荷捌場が小さ過ぎるが、小さければ、在庫を全部おけない。どうするか、どちらをとるかの決断を迫られるようなことが多い。
6 顧客サービス
物流システムは、顧客サービスを重視する。顧客サービスの一つは受注から納入までのリードタイムの短縮であり、米国で言われるQR(Quick Response) である。
7 物流量の波動が大きい
物流システムの材料供給から最終顧客までの流れの物流量は、生産物流の物流量の流れに対して波動が大きい。また、その物流量の質も違う。配送センターでいうならば、月の内の変動量は月の均値の2〜3倍の変動幅を持つことが多く、また年末なとのピーク時は、月平均の10倍にもなることが珍しくない。
8 予測が必要である。
最終顧客が、いつ何を何個求めるかは受注になってからでしか分からない。これでは、リード・タイムの短縮もできないし、在庫量も決められない。したがってそれらを予測する必要がある。
9 回収物流・廃棄物物流
回収物流・廃棄物物流は、表の物流の動脈物流に対して、内の物流の静脈物流として、すでに考えられているが、これを静脈物流として大きく考えなければならない時代として迫られている。
10 環境問題
回収物流・廃棄物物流と共に、環境問題、エネルギー問題など環境問題も物流システム構築の一環として重要になってきている。
・ E I Q 研究会
生産物流と違った特性を持つ販売物流、物流システムに対して、生産物流で成果を上げている手法が多く用いられているが、それらが販売物流、物流システムの手法として、成果を上げていない場合も多く、また、用いられないことも多い。この状況は海外でも同じである。このような状況下では、物流システムの持つ特性に合った新しい手法が必要である。
その一つがEIQ法であるが、EIQ法は、配送センターシステムを中心に考えられており、まだ、物流システムに対して研究をする必要がある。
EIQ研究会は、まづ、EIQ法を検討し、物流システムに対する新しい手法を模索する会である。 (2000/11/5)